ポリカーボネート板とは

ポリカーボネート(PC)板は、プラスチックの中でも特に衝撃に強く、耐熱性と透明性を兼ね備えた高機能樹脂板です。安全性が求められる場所や、屋外用途にも広く使われています。
当社では、ポリカーボネートの切断・穴あけ・曲げ・接着などの加工に対応しており、用途に合わせてご提案いたします。

ポリカーボネート板の主な特長

  • 非常に高い耐衝撃性
     同じ厚みのアクリルの約30倍~50倍、ガラスの約200倍もの強度があります。
     飛来物などにも耐えるため、安全対策としても優れています。
  • 透明性が高い
     透明度はアクリルに次ぐレベルで、見た目にもクリア。光を取り込みたい用途にも最適です。
  • 耐熱・耐寒性に優れる
     −40℃〜120℃程度の環境でも使用可能。温度変化に強く、屋外使用にも向いています。
  • 自己消火性あり
     火を離すと自然に消える性質があり、防火性能が求められる環境でも安心です。
  • 加工しやすく、薄型から厚物まで対応
     曲げや打ち抜き、真空成形などの加工にも使われます。※当社では成形は行っておりません。

■ 用途例

  • 安全カバーや防護パネル
  • 機械部品や設備用の透明保護板
  • 工場や倉庫の間仕切り・パーテーション
  • 看板の表面カバー
  • 車両や飛行機の窓材
  • DIY・建築用材 など

アクリルとの違い

ポリカーボネートはアクリルに比べて接着仕上げがやや難しく、白濁しやすいと言われています。応力割れ(材料にかかる応力と特定の化学物質が同時に作用することで、ひび割れが発生する現象)などの課題もあります。使用目的に応じた適切な接着剤の選定や応力を低減させる加工が必要です。

特性ポリカーボネートアクリル
衝撃強度◎ 非常に強い△ 割れやすい
透明度○ 高い◎ 非常に高い
屋外耐候性○ 強い△ 黄ばみの可能性あり
耐熱性◎ 高い△ やや弱い
加工性◎ 曲げ・切断・打ち抜きに強い◎ 美観重視の加工が得意
価格△ やや高価○ 比較的リーズナブル

中空ポリカーボネート板とは

~軽くて強い、断熱性に優れた多機能素材~

中空ポリカーボネート板は、2枚のポリカーボネート樹脂の間に空間(中空層)を持たせた構造の板材です。
軽量でありながら高い耐衝撃性と断熱性を兼ね備えており、建築・工場・農業施設などの採光材や間仕切り材として幅広く活用されています。

代表的な商品に三菱ケミカルインフラテック株式会社のツインカーボ®などがあります。

■ 主な特長

  • 圧倒的な軽さと強さ
     同じ厚みのガラスと比べて約1/8の軽さ。割れにくく、安全性にも優れています。
  • 優れた断熱性能
     中空構造によって空気の層ができ、熱の出入りを抑えて断熱効果を発揮します。
     温室やテラスの屋根材として人気です。
  • 高い耐候性と紫外線カット性能
     屋外でも長期間使用できるよう、耐UV処理が施されたタイプもあります。
  • 施工がしやすい
     軽量で加工しやすく、現場での施工もスムーズです。

■ 主な用途例

  • ビニールハウスや温室の屋根・壁面
  • テラスやベランダの屋根
  • 工場や倉庫の採光パネル
  • カーポート、物置などの外装材
  • 室内の間仕切りやパーテーション
  • 仮設施設や展示ブースの壁材 など

当社では、中空ポリカーボネート板のカット・穴あけ・端部処理といった加工に対応しております。